プレミアムバンクの施工
●プレミアムバンクは他のタイルカーペットと同様に、ピールアップボンドによる施工が基本となります。
●施工は流し貼りが基本となります。また施工の際は目地にパイルを挟まないように注意する必要があります。
製品に関してのご注意
光・熱等の影響
光や熱、また窒素酸化ガスなどの影響などにより変退色・変形する可能性があります。また長時間直射日光があたる場所では変退色が早くなる可能性がありますので、カーテン・ブラインドなどで日よけをしてください。外部との出入口(風除室)等は、外からの影響で変退色や劣化が早くなる可能性がありますので、マットの設置をお勧めします。
汚染による影響
強い作用を持つ洗剤・漂白剤などの化学物質やマジックインキ・毛染め剤などの汚染物質により変退色や変質を招く場合があります。またゴム製品や家具などの保護用ゴム剤・塗料・防腐剤・殺虫剤などによって、カーペットが汚染され変退色を招く恐れがあります。
色味
製品の色調は光源の種類、光量などにより異なって見えることがあります。また淡色の場合、汚れが目立ちやすくなる場合がありますので、選定時には十分ご配慮願います。
タバコ
火の付いたタバコを落とした場合はすぐに取り除いてください。こげ跡がつくと取れません。
家具などによるへこみ
家具や什器、ハイヒールなどの局所荷重により、へこみ跡が残る場合があります。
重量物による損傷
タイルカーペットは重量物を置いたままにするとパイルがつぶれたままになる可能性があります。
結露水
壁面の結露水は、カーペットの変色・カビ・臭気発生の原因となります。換気を良くするなどの結露対策を講じてください。
製品の臭い
製品には素材固有の臭いがあります。臭気が気になる場合は換気してください。
その他
カットパイルは使用中に雲状の色むらに見えることがありますが、この現象はカットパイル特有の性質であり、品質の欠陥ではありません。
施工上のご注意
材料について
梱包ケースに記載の品名、規格、色番号、ロット番号、数量などを確認し、施工を開始してください。品番・ロットによって寸法や色柄に若干のバラつきがあります。施工の際はご注意ください。またタイル裏面の矢印で流れ方向をご確認ください。方向が変わると色相差のように見えることがあります。
現場環境に慣らす
必ず24時間以上前に搬入し、施工環境温度に慣らしてください。
適切な保管場所
製品を保管する際は、湿気の少ない平坦な場所で平置きし、6段以上積まないでください。不陸のある床の上に保管すると歪みや癖が発生し、納まりが悪くなります。直射日光の当たる場所での保管は避けてください。なお保管の際は、雨水などによる水濡れを避けてください。
温度調整
施工を行う前に、現場環境は室温15℃~25℃、湿度75%以下であることを確認してください。
明るさの確保
現場が暗い場合は、照明器具を用いて十分な明るさを保ってください。
清掃
下地に汚れ等があると十分な接着強度が得られないため、汚れを取り除いてください。ワックスが付いている場合は除去してください。。
下地調整
下地に段差等がある場合は平滑にしてください。また下地の影響等で製品が浮いてしまうような場合は重しを置いてください。
施工
反りやはがれ、膨れなどが生じた場合は、直ちに補修してください。放置すると全体に影響が及び、美観を損なうほか、つまずいて転倒するおそれがあります。
二重床への施工
二重床はピールアップ性が強く求められるため、接着剤「CP-6N」による施工が必要です。二重床自体が動く場合があり、それに伴い製品のズレや反りが発生する場合がありますのであらかじめズレ防止をしておくことが必要です。
接着剤
接着剤は条件、環境等により使い分けをしてください。接着剤は使用方法に基づきご使用ください。なお、接着剤を使用する際は、換気を十分に行なってください。
その他
●1フロアの施工は、出来る限り1日で仕上げてください。ウール素材は紫外線や空気の影響により変色が始まり、同ロット商品でもロット違いのように見える場合があります。
●カーペットの「遊び毛」は、紡績糸をパイルに使用し、パイルの形状をカットパイルとしたときに顕著に現れる現象で、カーペットの欠陥によるものではありません。
●床暖房の上へは施工しないでください。パイルのへこみ、反りが発生する場合があります。
●アンダーレイシートの上には施工しないでください。
●クッションバックのため、接着剤の塗布量は従来の約2~3割多くしてください。(非吸水性下地の場合:約130g/㎡、吸水性下地の場合:約160g/㎡)
●OA下地への割付方法については、以下の通りとしてください。プレミアムバンクは600mm角サイズとなりますので、OA パネル(500mm角)に対して縦横共に50mmの箇所を基準として施工を行ってください。タイルカーペットを5枚貼った箇所で、目地が重なり合うことなく、OA パネルとの位置関係が元に戻ります。
プレミアムバンクのメンテナンス
カーペットを美しく保つには、清掃頻度や歩行量に合わせた日常の清掃と、汚れを水際で防止する配慮が大切です。日常的な清掃は、バキューム(掃除機)作業、シミ取り、パイルのほつれ解消などが作業の中心となります。入口部分には泥除けマットの設置など外部からの汚れを持ち込まないこと、汚れたらすぐに拭き取ることが重要です。また、メンテナンスには建物に応じて、定期または不定期(年に1~2回程度)に、製品、施工方法、使用状況等を考慮して実行することを目的としたメンテナンス計画が必要です。
日常作業
バキューム作業
カーペットに入り込んだ土砂塵埃の除去(集塵機はアップライト型を推奨)
シミ抜き作業
発見したシミの除去(シミの種類を確認の上、作業後はすすぎを確実に)
部分洗浄作業
歩行量が激しく、汚れが目立つ部分を洗浄(事前の集塵はしっかりと)
補修作業
パイルのほつれ、剥離等は発見後直ちに補修放置すると全体に広がります(パイルは引っ張らず、処理はハサミで切り取り)
定期作業
バキューム作業
カーペットに入り込んだ土砂塵埃の除去(集塵機はアップライト型を推奨)
シミ抜き作業
発見したシミの除去(清掃の行き届かない部分にも注意)
部分洗浄作業
歩行量が激しく、汚れが目立つ部分を洗浄(事前計画に則り、合理的に)
計画洗浄作業
日常作業では時間的にも手が届きにくい部分を、計画的に実施
特別作業
バキューム作業
カーペットに入り込んだ土砂塵埃の除去(集塵機はアップライト型を推奨)
シミ抜き作業
発見したシミの除去(シミ取りに漏れがないかを要チェック)
部分洗浄作業
歩行量が激しく、汚れが目立つ部分を洗浄
全面洗浄作業
バキュームを実施した後、全面洗浄(入念なすすぎと適切な乾燥が美観維持のコツ。可能であれば、専用洗剤をプレスプレーした後にスチーム洗浄を推奨)
ウールカーペットのメンテナンス上のご注意
ウール製品はその繊維の性質から、冬暖かく夏涼しい、シワになりにくい、水をはじきやすい、という特長を持っています。また繊維表面の汚れを遊び毛と一緒に排除するという自浄能力があり、さらに家具の重みなどで押しつぶされた部分も、時間を置くと回復するなど、弾力性・回復力に優れています。一方で、ウール製品はアルカリ性の洗剤を使用することで黄変したり、熱湯をかけると風合いを損ねてしまいます。また、ウール製品は繊維そのものの持つ撥水性のため、シミになりにくい繊維ですが、時間がたてば他の繊維と同様、シミが落ちにくくなりシミ取り作業で繊維を傷めてしまいがちです。したがって、通常のメンテナンスに加えて、特に右記の点に注意することで、ウール製品をより長持ちさせることができます。
■日常メンテナンス:掃除機によるバキューミング
ブラッシングとバキューミングをしっかりと行います。特に新しいカーペットは遊び毛が多く出るため、使用後3ヶ月程度は毎日のお手入れをおすすめします。
■部分洗浄:水または中性洗剤で処理
部分汚れは手早い処置が大切です。洗剤をご使用の場合は、中性洗剤を希釈してご使用ください。一般的な中性の食器洗い洗剤の場合、50倍程度で希釈することをおすすめいたします。
ウール製品に関してのご注意点
●直接熱湯を掛けることは絶対に避けてください。
●シミ取りを含め、全体的なクリーニング・メンテナンスについては、専門業者へご相談ください。